ユン・サンヒョン『手をつないで、沈む夕日を眺めよう（原題）』

最期にステキな恋をしてみたい 夫の前で死ぬのは悲しすぎるから…
幸せな夫婦に思わぬ試練が訪れた。妻は余命三ヶ月を宣告され、夫は初恋相手に再会する……。
出産を経て、4年ぶりにドラマ復帰をしたハン・ヘジンが、脳腫瘍に侵された平凡な主婦ヒョンジュ役を熱演。母親を同じ病で亡くしたトラウマから頑なに治療を拒み、不安と苛立ちのなかで、自らを奮い立たせる難役に挑戦している。ヒョンジュの夫に扮するのはユン・サンヒョン。お調子者キャラをコミカルに演じることが多かった彼が、本作ではロマンチストな愛妻家、ドヨン役を好演。復讐のために現れた初恋相手に揺さぶりをかけられ、窮地に追い込まれる苦悩の役でもある。また『番人！～もう一度、キミを守る～』のキム・テフンがヒロインの主治医役に扮し、やがて親密な関係に変化していく重要な役どころを担うほか、『黄金色の私の人生』のユ・イニョンがドヨンに近づく元恋人役を演じている。
生きたいと願っても、それが叶わぬ現実であることを知るヒョンジュは、病を隠して家族の元を離れようと決意する。深く想い合っているからこそ、ねじれていく夫婦の関係を切なく、美しく、そして辛辣に描いた正統派ロマンスだ。

ハン・ヘジン＆ユン・サンヒョン　　もどかしすぎる夫婦役を熱演
ヒロインを演じるのは『ヒーリングキャンプ』『アラフォー息子の成長日記』などの人気バラエティ番組でMCも務めた女優ハン・ヘジン。出産と育児を経て人生観が変わったという彼女は、本作との出会いを運命のように感じたという。また、『ショッピング王ルイ』『完璧な妻』と軽妙な演技に定評のあるユン・サンヒョンが、妻の病気を知らないまま、初恋相手の策略に嵌められていく切ない男を熱演。愛し合うが故のもどかしい夫婦の姿を渾身の力を込めて演じるふたりに注目だ。

ヒロインの愛の深さに涙
彼女が選んだ、究極の道とは？
打ち明けてしまえば楽なのに、病を伏せ、心にもない言葉で夫を遠ざけようとするヒョンジュ。その姿はどこか意固地にも映るが、それは母を脳腫瘍で亡くし、残される人の苦痛を誰よりも知っているからだ。冒頭で「人生が残り僅かなら、誰かと素敵な恋をしてみたい。夫だと、申し訳なくて、悲しすぎるから」と語るヒョンジュ。愛が溢れ出すような台詞だが、それが現実になるとは、この時まだ知る由もない……。細やかな感情の動きを丁寧に描いた、美しくも切ない夫婦の物語。涙なしには見られない。

建築士の夫ドヨン（ユン・サンヒョン）を献身的に支えてきた主婦ヒョンジュ（ハン・ヘジン）。ある日、ドヨンのもとに大きな仕事が舞い込み、ふたりは幸せをかみしめていた。ところが、その矢先、ヒョンジュは自身がもっとも恐れていた脳腫瘍を宣告される。かつて母も同じ病と闘い、苦しみながらこの世を去ったのだ。そして、新たな事実が夫婦の心をかき乱す。ドヨンにビルの設計をオファーしてきたクライアントの正体が、ドヨンの元恋人であるダヘ（ユ・イニョン）だったのだ。ダヘは意図的に接近し、ドヨンを跪かせようと画策していた。一方のヒョンジュは、病を隠し通すことを決意。夫を悲しませないよう、彼のほうから離れていくように仕向けるのだった。